さて、特に米国での人気とともに日本でも盛り上がっている「Podcast」(ポッドキャスト)
最近では、このサイトでも度々ご紹介している「Radiotalk」や「Voicy」
「Stand.fm」といったプラットフォームで、人気のコンテンツが増加しています。

このポッドキャストというシステムは2004年の秋に米国で始まり
日本国内では2005年の春頃から本格化しました。
当時私は、TOKYO FM / JFN 最初のポッドキャストコンテンツの立ち上げを担当しましたが
その時から課題となっていたのは「音楽の取り扱い」でした。

ポッドキャストは、最近でこそストリーミング聴取も一般化していますが
開始当初はダウンロード形式だったため、いわゆる「CDの音源」――
実際にはJASRACなどで管理されている楽曲を使用することはできません。
最近でこそウェブコンテンツで使用できる「著作権フリー(ライツフリー)」の楽曲も
増えましたが、以前はさほどバリエーションがなく、BGMにも事欠く始末。
結果、ポッドキャストは(一部を除いて)「音楽を楽しむ音声コンテンツ」ではありませんでした。

しかし昨日(2021年8月19日)、Spotifyが運営するポッドキャスト制作/配信/聴取プラットフォーム
Anchor」において、「Music+Talk(ミュージックアンドトーク)」が始まりました。
これは、番組制作者がSpotifyのプレミアムプランに加入していれば
Spotifyが配信している楽曲を自由にコンテンツに取り込むことができるというものです。

Anchorによる番組制作も非常に簡単です。
トークを収録し、それをデバイス上(日本では現在iOSとAndroid端末で制作できます)で編集。
Anchorが用意しているBGM素材やアタック(短い効果音)、間奏、そしてSpotifyの配信楽曲などを
パーツ単位で用意し、それらを並べていくだけで「番組」が出来上がります。
またトークやBGM、効果音は自身のものをアップロードして使用することも可能です。

また、Anchorで公開した番組はAnchorアプリで聴取できるだけでなく
AppleやGoogleなどのポッドキャストプラットフォームにも配信することができます。
その上で、Spotifyから取り込んだ楽曲は

・Spotifyのプレミアムプランに加入しているユーザーで、Anchorで聴取するリスナーは
 楽曲をフル尺で聴くことが可能。

・Spotifyの無料ユーザーで、Anchorで聴取するリスナーは、楽曲を30秒聴取可能。

・AppleやGoogleなどの外部プラットフォームに配信される際は、楽曲は自動的に外される。

……という形になっています。
有料サービスの有無や、アプリケーション/プラットフォームによる違いはあるものの
これまでは不可能で、解決策も実質的に存在しなかった「ヒット曲満載のポッドキャスト」が
いとも簡単に制作/配信できるようになったのです。
一般化されたものではありませんから、どの程度発展するかは現時点ではわかりませんが
他のポッドキャストサービスは、Anchorに有力ポッドキャスターを奪われる可能性もあります。

当社では、昨日の発表後ただちにSpotify社に確認を取り
「広告入りポッドキャストコンテンツの配信」についての手順等を把握しています。
またご承知の通り、弊社はラジオ番組/音声コンテンツ制作のための環境を完備しています。
今後、このAnchorのMusic+Talkを活用したアーティストプロモーション番組などの制作や
プロ環境での収録と、編集から配信までもカバーした制作体制、
あるいは日本でも導入されるであろう収益化プログラム(現時点では米国のみで提供)を見越して
高品質なコンテンツの制作をご希望の皆さまに
SEVENは好適なサービスをご提供できるかと存じます。
ポッドキャスト17年目の大変革にいち早く乗りたい!販促に充てたい!とお考えのかたは
ぜひSEVENにご相談ください。